ダルマガエルは人里に近い、田んぼや用水路に生息していますが、トノサマガエルにそっくりな見た目をしているので、間違われることが良くあります。
今回はそんなダルマガエルの生態や特徴、トノサマガエルとの違い、鳴き声、寿命、餌など飼育方法について紹介していきます。
ダルマガエルの特徴
ダルマガエルはアカガエル科に分類されているカエルの仲間です。
日本の固有種で関東地方に生息しているトウキョウダルマガエルと、近畿や中部地方に生息するナゴヤダルマガエルの2種類がいます。名前に地名が入っていますが、研究のために人為的に日本各地を移動させられており、北海道や九州でもその姿を見かけることができます。
名前の由来はダルマの様に丸い体をしており、後ろ足が短いことから名付けられました。ジャンプ力が強く、天敵が近づいてくると水中に飛び込み、素早く反対の岸まで泳いでいきます。
絶滅危惧種に登録されている
ダルマガエルは生息数を減らしており、日本レッドデータではトウキョウダルマガエルとナゴヤダルマガエルの両方が絶滅危惧種か準絶滅危惧種に登録されています。貴重な蛙なので、見つけてもむやみに捕獲するのはやめておきましょう。
体の大きさ
ダルマガエルの大きさは4cm~9cmになる小型のカエルです。
寿命の長さ
ダルマガエルの寿命は平均して5年~10年です。体が丈夫なので、水槽飼育では長生きさせやすいです。
参考ページ
ダルマガエルの生態
ダルマガエルは田んぼや水辺近くにある背丈の低い草原を好んでおり、餌はコオロギやガ、バッタなどの小型昆虫を捕食しています。
冬の間は土の中や落ち葉の中で冬眠をしており、4月になると冬眠から覚めて繁殖を始めます。
繁殖時期になるとオスは縄張り意識が強くなり、メスを呼ぶために「ゲエエエエ」っと夜に大きな鳴き声を出し始めます。
産卵は水中で行われ、一回の産卵で1000個近くの卵が産み落とされます。1週間程度でオタマジャクシが孵化し、1ヶ月ほどでカエルへと変態していきます。
おたまじゃくしの飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ダルマガエルとトノサマガエルの違い
※画像はトノサマガエルです。
ダルマガエルは同じく日本に生息しているトノサマガエルと見た目がよく似ています。
トノサマガエルとの違いは、ダルマガエルのほうがずんぐりと丸い体をしており、トノサマガエルはすらっとしています。
体色では、ダルマガエルは斑点模様は円形に近く、トノサマガエルは細長い斑点模様が入っていることが多いです。
模様には個体差が多く、実際に見分けることはかなり難しいです。トノサマガエルと交雑することも出来るので、そうなると見分けは全くつきません。
ダルマガエルの飼育方法
ダルマガエルは生きた餌しか食べないので、餌になる昆虫を用意するのがとても大変になります。
体は丈夫なので、底に落ち葉や土を敷いておき、霧吹きなど湿度管理をしっかりとしておけば大丈夫ですよ。
飼育に必要な水槽と器具
ダルマガエルは運動量が多いカエルなので、飼育容器は横幅で60cm以上ある水槽か虫かごが必要になります。おすすめの60cm水槽で紹介しているので、ご参考ください。
底には腐葉土や落ち葉、水苔などをしっかりと敷いておき、隠れ家になるように植物や流木をいれておきましょう。
ダルマガエルは皮膚から水を吸収するので、全身が浸かる大きさの水容器が必要になります。毎日水を交換して新鮮な状態を維持してくださいね。
地面が乾燥してきたら、湿度を保つために1日2回ほど霧吹きが必要になります。
ジャンプ力があり脱走することがあるため、しっかりと蓋をしておきましょう。
必要なもの
- 水槽
- 底砂
- 水槽の蓋
値段と販売場所
ダルマガエルの値段は安く、500円~1,000円ほどで販売されています。
しかし、販売量が少ないので、販売されていることを見かけることはほとんどありません。4月から何度もペットショップに通うか、自分で採集しにいくのがおすすめです。
飼育に適している温度
ダルマガエルに適している温度は18度~28度と、気温の適応範囲はかなり広いです。
低温に強く、冬でも冬眠して過ごすことが出来ますが、飼育下では乾燥死や餓死しやすいので、なるべく加温することをおすすめします。
ヒーターは爬虫類の飼育で使用されるパネル式ヒーターをケージの下に敷いて、底面を温めてあげると良いですよ。
場所や環境によっては温度が上がらずに他のヒーターを併用する必要もあります。使い方や選び方については爬虫類におすすめのヒーターで詳しく紹介しているので、ご参考下さい。
餌は昆虫がメイン
飼育下でのダルマガエルの餌はコオロギやデュビア、レッドローチなどの生きた餌になります。爬虫類ショップで餌用昆虫として販売されているので、購入しに行きましょう。
夏であればトンボやバッタ、セミ、ミミズ、カエルなどなんでもよく食べてくれるので、採集しに行って、おやつとして与えると良いですよ。
人工餌はほとんど食べないので、生きた餌を用意することが重要になります。
餌の頻度は2日に1回、3口ほどで食べきれる量を与えましょう。
餌の種類や与え方についてはカエルの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ダルマガエルについてまとめ
今回はダルマガエルの生態や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
ダルマガエルはトノサマガエルと見た目だけではなく生息地も似ており、間違われることが多いカエルです。
飼育下では餌になる昆虫をコンスタントに確保して、与え続ける必要があり、手軽に飼育できるペットではありません。
長期にわたって飼育されるときは、コオロギなど昆虫の飼育もしっかりと行ってくださいね。
-
ペットで人気のカエルの種類|飼育方法や値段、難易度は?