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トノサマガエルの飼育方法|おすすめの餌や寿命、毒性は?

2019-08-18

トノサマガエルは日本の田んぼに生息するカエルで、アマガエルの次によく見つけることができます。4月には繁殖のために鳴き声を出し、冬には土の中で冬眠したりと日本の季節に順応しています。

今回はそんなトノサマガエルの生態や特徴、鳴き声、必要な餌、環境、寿命など飼育方法について紹介していきます。

トノサマガエルの特徴

トノサマガエルの飼育

トノサマガエルは両生綱アカガエル科に分類されるカエルの仲間です。生息地は北海道を除く日本の本州や四国、九州地方だけではなく、朝鮮半島やロシアにも分布しています。

名前の由来は、なわばり争いで他のオスに威嚇をするときに、腹部を大きく膨らませて堂々とする姿から「殿様」と名付けられました。

体色はオスが緑色や褐色など鮮やかに対して、メスは灰色など地味な色をしています。

カエルの中でもジャンプ力がかなり強く、水中を泳ぐスピードも速いので、天敵から逃げる能力に優れています。敵が近づくと一回のジャンプで水中に飛び込み、反対側の岸まで素早く泳いでいきます。

弱い毒性がある

カエルなどの両生類の仲間は多少なりとも皮膚に毒があるため、トノサマガエルを触ったらすぐに手を洗いましょう。決して触った手で目や傷口をこすらないように注意してください。

体の大きさ

トノサマガエルの体の大きさはメスとオスで異なります。オスは5cm~8cm、メスは一回り大きく6cm~10cmになる小型のカエルです。

寿命の長さ

トノサマガエルの寿命は平均して3年~5年です。体が丈夫なので、飼育下では長生きさせやすいです。

トノサマガエルの生態

トノサマガエルの生息地

トノサマガエルは水田や用水路、池、河川など水深が浅い水辺付近に生息しています。日本ではアマガエルについでよく見られるカエルです。

餌はコオロギやバッタなど昆虫から小魚やエビ、体の小さいカエルまで口に入る大きさの生き物はなんでもよく食べます。

冬は冬眠して越冬する

トノサマガエルは気温が10度前後になると、土に穴を掘ったり落ち葉の下に隠れて冬眠を行います。

体が凍ると死んでしまいますが、乾燥にも弱いので、湿気の多い場所を選ぶことが多いです。

気温が暖かくなる3月の後半ころに目覚めます。

繁殖の時期

トノサマガエルは水温が20度前後になる4月~6月に繁殖を始めます。

オスは田んぼや沼地などの水深が浅い水辺になわばりをもち、鳴き声をだしてメスを呼びます。

メスは水中に500~2000個の卵を産み付け、1ヶ月ほどで幼生のオタマジャクシが孵化し、そこから1ヶ月以内にトノサマガエルに変態します。

おたまじゃくしの期間や飼い方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

トノサマガエルは繁殖期になると鳴き声を出す

トノサマガエル

トノサマガエルは繁殖期になる4月~6月になると頬を大きく膨らませて、メスを呼ぶために「ゲゲゲゲッ」という鳴き声を出すようになります。

他にもオスはなわばり意識が強く、別のオスがなわばりに侵入してきたときに威嚇をするために鳴き声を出します。

トノサマガエルの捕まえ方

トノサマガエルの飼育

トノサマガエルは繁殖期である4月~6月に活発になるので、その時期になると探しに出かけましょう。

田んぼや用水路などの水辺が浅い場所が狙い所です。背丈の低い草むらを歩き回っていれば、びっくりして水中に飛び出すので、それを見逃さないようにして下さい。

陸地にいれば、後ろからゆっくりと近づくことで手でも捕獲できますが、水中に飛び込まれると手が届かないので、取っ手の長い網をもっていくと安心です。

トノサマガエルの飼育方法

トノサマガエルの飼育

トノサマガエルは気温の適応範囲が広く、体が丈夫なので飼育しやすいカエルですが、餌には活き餌を用意する必要があるので、餌やりには苦労します。

飼育に必要な設備

トノサマガエルの飼育容器は通気性が良い虫かごなどのプラケースがおすすめです。横幅で45cmはあるものを用意してください。

トノサマガエルはジャンプ力があり、飼育容器の蒸れに弱いですが、虫かごには網目状の蓋がついており、しっかりと固定されているので脱走される心配がありません。

床材には腐葉土や水ゴケなどを湿らせておき、隠れ家になる落ち葉や植物、シェルターをいれておきましょう。毎日2回は霧吹きをして湿度を保ちます。

皮膚から水を吸収するので、全身が浸かる大きさの水容器を用意して、毎日新鮮な水に交換してあげてくださいね。

必要なもの

  • 虫かご
  • 床材
  • 水容器
  • 隠れ家

値段と販売場所

トノサマガエル

トノサマガエルの生体の値段は500円~1000円で販売されています。

観賞用として人気があるわけではなく、日本でも簡単に採集できるので、販売量はとても少ないです。4月頃からペットショップに何度も通って入荷されるのを待ちましょう。

突然変異で白い体色に赤い目を持ったアルビノのトノサマガエルが販売されることがあります。値段は15,000円前後と高価で滅多に入荷されないので、こちらは爬虫類専門店に通う必要があります。

飼育に適している水温

ヒーター

トノサマガエルに適している温度は18度~26度です。

飼育下で冬眠をさせると乾燥や餌不足で餓死することが多いため、ヒーターで温度を維持することをおすすめします。加温するときは爬虫類飼育で使用するパネル式ヒーターをケージの下において、底面を暖めるようにしてください。

パネルヒーターの特徴や使い方については爬虫類におすすめのヒーターで詳しく紹介しているので、ご参考下さい。

餌は昆虫がメイン

コオロギ

飼育下でのトノサマガエルの餌は爬虫類ショップで販売されているコオロギデュビアレッドローチミルワームなどの生きている昆虫になります。

人工飼料はほとんど食べてくれないので、昆虫をストックしておける環境を用意しておきましょう。他にも野生で採集できるバッタやミミズ、ダンゴムシ、クモなどの昆虫からメダカ、金魚など熱帯魚用の餌まで口に入る大きさの生き物であればなんでも食べようとするため、与えてみるといいですよ。

餌を食べないときは温度が低かったり、環境が悪化している可能性があるため、温度をチェックしてケージの掃除を行いましょう。

餌の種類や与え方についてはカエルの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

トノサマガエルについてまとめ

トノサマガエルの飼育

今回は日本でもなじみ深いトノサマガエルの生態や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。

自然の多い場所に住んでいると、「ゲゲゲゲッ」と特徴的な鳴き声が聞こえてきたり、田んぼ近くの草むらでその姿を見かけることができます。

飼育に関しては餌に生きている昆虫を与えなければならないので、用意するのがなかなかの手間になってしまいます。野生で虫が採集しやすい夏の時期だけ飼育するなどもいいかもしれません。

興味を持たれた方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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