バジェットガエルは叫び声のような大きな鳴き声ととぼけた顔つきがとても可愛いカエルです。初心者にも飼育しやすく、ペットフロッグとして人気があります。
今回はそんなバジェットガエルの生態や威嚇して怒る理由、鳴き声、寿命、必要な飼育環境、餌など飼育方法について紹介していきます。
バジェットガエルの生態と特徴
バジェットガエルはガエルは両生網タピオカガエル属に分類されるカエルの仲間で、正式名称はマルメタピオカガエルと言います。
アルゼンチンやパラグアイなどの南米に生息しており、水の流れが穏やかで浅い河川や沼地を好んでいます。ほとんどの時間を水中で過ごしていますが、陸地も動き回ることが出来ます。
名前の由来は黒目が丸いことから名付けられており、目が細いタピオカガエルだとネコメタピオカガエルという種類がいます。
体色は茶褐色で非常に大きな口と、上に飛び出した小さい目が特徴的です。
普段から動き回ることはなく、目を水面に出して目の前に餌が通るのをじっと待っています。目の前に通る小魚やエビ、昆虫、同種のカエルなどなんでも丸呑みしてしまいます。
体の大きさ
バジェットガエルの大きさは12cm前後になる中型のカエルです。
寿命の長さ
バジェットガエルの寿命は平均して10年~15年です。
バジェットガエルの性格と鳴き声
バジェットガエルは人になつくことはなく、性格は攻撃的で威嚇されることが多いです。
例えば、掃除のために住処を荒らして水換えをしていると、怒ります。体を大きく膨らまして「ギエエエエエエエ」っと叫び声に近い、大きなうるさい鳴き声を発します。
その状態で手を近づけると噛みつかれてしまいます。口には小さい歯がついており、噛む力が強いので、噛まれると強烈な痛みを感じることになります。
大きな鳴き声が魅力的なカエルでもありますが、ストレスを感じさせているので、不必要に威嚇させるのはやめておきましょう。
参考ページ
バジェットガエルの飼育に必要な設備
レイアウトは水深を浅めに
バジェットガエルのレイアウトは、バジェットガエルが立ち上がったときに呼吸が出来るように、目と鼻先が水面にでる位の水深にすることが大切です。
もっとも楽なのが、水深を8cmほどにしてしまうことですが、水量がかなり少ないので、水が汚れやすいです。
水をたくさんいれたいときは、流木や石組みをして、水面付近で簡単に呼吸できるように足場を作ってあげる必要があります。
後者ではバジェットガエルが呼吸場所まで泳ぐ必要があり、ストレスを抱えやすくなります。水深が浅い前者の環境で飼育することが好まれています。
必要な水槽の大きさ
バジェットガエルは熱帯魚の飼育で使うガラス水槽で飼育することができます。
あまり動き回るカエルではないので、水槽の大きさは横幅で体長の3倍ほどあれば十分です。45cm(横幅)×27cm(奥行き)×30cm(高さ)の45cm水槽を準備すればいいですよ。おすすめの45cm水槽で紹介しているので、ご参考ください。
ろ過フィルターの選び方
バジェットガエルのろ過フィルターは水位によって変わってきます。
水量が多い環境では、45cm水槽に適している、外掛けフィルターや投げ込み式フィルターがおすすめです。
水量が少ない環境ではろ過フィルターをいれても濾過が間に合わないので、毎日水換えをすることで水質の維持に努めことが大切です。それでも、少しでも水質悪化を防止するために、水量が少なくても使えるコーナーフィルターや投げ込み式フィルターをいれておくと安心です。
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ライトは観賞用に
ライトはなくても飼育することができますが、観賞用に見えにくかったらいれてあげるといいでしょう。水温が上がりにくいLEDタイプのものがおすすめです。
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底砂の選び方
底砂を入れておく方がバジェットガエルが落ち着きやすいですが、水換えの邪魔になるので、いれないほうがおすすめです。
ガラス面で滑っている様子があれば、ウールマットなどを敷くといいですよ。
水槽の蓋
バジェットガエルは見た目以上にジャンプ力があり、脱走する危険があるため、通気性が良い網目状の蓋をしっかりとしておきましょう。
バジェットガエルの飼育方法
バジェットガエルは水温の変化に強く、さまざまな餌を食べてくれるので、初心者にも飼育しやすいカエルです。
飼育していく上で1点だけ、水が汚れやすいので、こまめに水換えをすることが重要になります。
値段と販売場所
バジェットガエルは5cm前後のベビーサイズが5,000円~7,000円で販売されています。
人気のカエルなので見つけやすく、爬虫類専門店やカエルを扱っているペットショップで探してみましょう。ネット通販であれば簡単に見つけることが出来ますよ。
水換えの頻度
バジェットガエルの飼育で最も重要なのが、水換えをすることによって新鮮な水を維持することです。
たくさんの餌を食べてたくさんのフンをするので、放置しているとすぐに水質悪化してしまいます。この水質悪化を防ぐためには水換えをするしかありません。
水換えの頻度はフィルターがない環境では毎日水の全交換、フィルターがある環境でも週に2回は水を交換するようにしてください。
水換えでは水槽の水を捨てて、ヌメリを洗い落とし、カルキを抜いた水道水をいれて水温を調整してあげましょう。
飼育に適している水温
バジェットガエルに適している水温は22度~27度です。冬は水温を上げるためにヒーターが必要になります。
水量が少ないレイアウトでは爬虫類用ヒーターであるパネルヒーターを水槽の下に敷くことで、外部から水温を上げます。水量が多いときは水槽用のヒーターで水温を上げましょう。
じっとしていることが多いので、ヒーターに乗っかって火傷することがあり、火傷防止カバーは必須になります。
それぞれの使い方や選び方についてはおすすめの爬虫類のヒーターやおすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
餌は昆虫と人工餌がメイン
バジェットガエルは食欲旺盛で、餌の好き嫌いが少なく、人工飼料も食べてくれるようになります。
餌はメインにメダカや和金(金魚)などの生き餌を与え、徐々にカエル専用餌であるベルツノガエルの人工飼料に慣していきましょう。
おやつとして餌用のアフリカツメガエルやエビ、ウナギを与えると喜んで食べてくれますよ。
餌を与えるときは、動いているものしか食べようとしないので、餌をピンセットでつかんで、目の前で揺らして食いつくのを待ちます。
餌の頻度は2日に1回、体が10cmを超えてくると5日に1回、2口分ほど与えれば良いですよ。
餌の種類や与え方についてはカエルの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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かかりやすい病気
バジェットガエルは水面に浮いたまま、水底に戻れなくなる「浮き症」にかかることがあります。
パックマンフードという練り餌を与えたときになりやすいです。また、水深がある水槽のレイアウトでもなる病気で、発見後はすぐに足がつくくらいに水深を浅くしたり、水苔を敷き詰めた湿った環境で1週間ほど過ごすことで直すことが出来ます。
バジェットガエルについてまとめ
今回はバジェットガエルの生態や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
バジェットガエルとぼけたような顔つきと鳴き声が特徴的なカエルで、かわいいからと油断していると、指を噛まれて痛い思いをする羽目になってしまいます。
カエル初心者でも飼育出来るくらい飼育は簡単で、水槽と餌、冬ならヒーターの3つがあれば飼育できてしまうカエルです。水が汚れやすいので、こまめに水換えを忘れないようにしてください。
興味をもたれたかたは是非飼育に挑戦してみてくださいね。
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