イエアメガエルはキモかわいい印象的な見た目と飼育のしやすさから樹上性のカエルでは最も人気のあるペットフロッグです。
今回はそんなイエアメガエルの生態や特徴、寿命、餌など飼育方法について詳しく紹介していきます。
イエアメガエルの生態と特徴
イエアメガエルはニューギニアやオーストラリアなどの熱帯地域に生息しています。現地ではよく見かけるカエルで、田舎にある民家の屋根裏や湿気の多い場所にもいることから、家雨蛙と名付けられました。日本でいうところのニホンアマガエルのように身近な存在です。
木の上で生活しているカエルで、総称してツリーフロッグと呼ばれています。ツリーフロッグは水辺にいないため、乾燥に強い種類が多いです。イエアメガエルは特に乾燥に強く、飼育難易度は低くペットとして人気があります。
最大の特徴はどっしりとした体型で、子供の時も肉付きはありつつもツヤがあり普通のカエルと変わりませんが、老齢した個体は所々や茶色や黒ずんで、垂れ下がった皮膚に厚みが増して、妖怪のような迫力を持ち出します。
とてもおとなしい性格で人にも慣れやすく、飛び跳ねたりもしないので、ハンドリングをしたりと、他のカエルには出来ない楽しみ方をすることができます。
体の大きさ
イエアメガエルの大きさは平均で7cm、最大で11cmとカエルの中では大きめで、どっしりとした体型になります。
寿命の長さ
イエアメガエルの寿命は平均して15年、長生きすると25年は生きることがあり、非常に長寿のカエルとして有名です。
繁殖期になると鳴き声をだす
イエアメガエルは一般的なカエルと同じようにゲコゲコとお腹を膨らませながら鳴きます。オスが求愛行動のために鳴くので、春先から深夜になると鳴き始めると思っておきましょう。
繁殖方法
4月〜7月の暖かい時期になると、メスを呼ぶ鳴き声を出し始めて、池や沼地の水深が浅い場所に1000個近くの卵を産みつけます。およそ40日でおたまじゃくしに孵化し、そこから2ヶ月かけてカエルへと変態していきます。
イエアマガエルの値段と入手場所
イエアメガエルの値段は5cmほどの生体が1匹3,000円前後で販売されています。ホームセンターでみかけることはほとんどないので、両生類専門店かネット通販で探してみましょう。
大阪だと守口市のサウリアや寝屋川のエキゾチックサプライ、高槻のSGペットが有名です。ネット通販だと楽天にも出店しているcharmさんが生体販売の実績も多く、おすすめです。
春ごろになるとおたまじゃくしの販売量も増えるので、そこから育てたい人は探してみるものいいですよ。しかし、おたまじゃくしは生体と比べて飼育が大変なので、初心者にはおすすめできません。
イエアメガエルのモルフ(種類)
イエアメガエルはモルフ(カラーバリエーション)が豊富で、コレクション性が高いカエルです。
基本種は綺麗な緑色をしていますが、品種改良で全身が青いブルーや白色のホワイト、グリーンをベースに白いスポット状の点が散りばめられたスノーフレークが生まれました。茶色はストレスを感じていたり、体調が悪い時になるので、モルフではありません。
スノーフレークは非常に高価で値段は3万円を超えてきますよ。
イエアメガエルの飼育環境とレイアウト
イエアメガエルの飼育に必要なケージなど設備を紹介していきます。初期費用で3万円ほどみておきましょう。
必要なケージの大きさ
イエアメガエルは樹上性のカエルですが、動き回ることは少ないので、ある程度の高さがあれば大丈夫です。大きさの目安は横幅で45cm、高さは30cmもあれば十分です。
ケージは餌やりや掃除のしやすさを考えて、前開きのものがおすすめです。蒸れないように通気性がいいことも大切です。
イエアメガエルはガラス面を登るのがとても上手なので、脱走しないようにしっかりと蓋をして隙間をなくしておきましょう。
おすすめの45cm水槽やおすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
床材の選び方
床材は湿度を保ちやすいように、ヤシガラマットか腐葉土の上に水苔を敷いたものがおすすめです。これらの床材にはバクテリアが蓄積して、フンなどの有害物質も分解されるので、飼育が安定してきます。
実際にはそこまで底床に行かないので、キッチンペーパーなど吸水性のあるものでも飼育することができます。レイアウトを気にしないのであれば管理が楽でおすすめです。
月に1回は床材を交換してあげましょう。
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ライトは観賞用に
飼育に必須ではありませんが、昼夜のメリハリをつけるために入れる人が多いです。鑑賞をしやすくしたり、観葉植物の育成にも効果的なので、いれておくほうがいいでしょう。明るさはケージの温度が上がらない程度に自由に選んでくださいね。
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水浴びが出来る大きさの水容器
イエアメガエルは常時水の中にはいませんが、皮膚から水を吸収したり、フンをするために水の中に浸かる必要があるので、全身が入る大きさの容器を準備する必要があります。
この時に水質悪化していると病気にかかってしまうので、毎日カルキ抜きをした新鮮な水に交換してあげてくださいね。
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レイアウトは枝を多めに
樹上性のカエルなので、レイアウトにはイエアメガエルをしっかり支えられるだけの太さの枝を用意して固定しておく必要があります。
植物を隠れ家に使ったりはしませんが、生い茂った環境に生息しており、ビバリウムやテラリウムなどの野生環境を再現したレイアウトを用意できると元気になってくれます。観葉植物は飼育が簡単でどんどん成長してくれるポトスがおすすめです。
イエアメガエルの飼育方法
イエアメガエルは餌付けしやすく、両生類の中では乾燥に強く環境適応力があるので、入門種としておすすめのカエルです。
育て方の注意点としては、木の上に生息しているので空中の湿度管理とゲージの中が蒸されないように風通しがいい場所におくことが大切です。
餌は昆虫がメイン、慣れたら人工餌も可能
イエアメガエルは食欲旺盛な生き物で、目の前で動く生き物には積極的にかぶりつくため、餌を与えるのは比較的簡単です。ピンセットで目の前に持っていってあげましょう。
販売されている個体は野生の個体が多く、昼間は完全に寝ており餌を食べないことがあるので、最初は食いつきがいい生き餌を準備できると安心です。入手しやすくて安価なコオロギがいいでしょう。ミルワームやピンクマウスも食べてくれますが、タンパク質が多いので、あまり動かないイエアメガエルに与え続けると肥満になってしまいます。
ベビーの頃は小さい餌用コオロギやショウジョウバエを与えましょう。慣れてくると人口餌であるベルツノやグラブパイ、レオパゲルなどの練り餌も食べてくれるようになります。
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餌の量はベビーの頃は1日2回ショウジョウバエを、成体になったら2日に1回コオロギを1匹あげればいいですよ。
餌の種類や与え方についてはカエルにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している温度
イエアメガエルに適している温度は25度前後、湿度は70%前後です。温湿度計をいれて毎日チェックするようにしてください。
夏場の暑い時期には強いですが、低温には弱いので、冬場はパネル式のヒーターをケージの側面に設置して、ケージの空間部分を暖められるようにしてください。温度が上がらない時はケージを発泡スチロールで覆って、保温するのも効果的です。
おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している湿度
イエアメガエルはほかのツリーフロッグ(樹上棲カエル)と比べて、乾燥に強く、飼育しやすいカエルです。カエル飼育には基本的には毎日霧吹きが必要ですが、この種類なら3日ほど忘れても問題ありません。反対に高湿度に弱いので、注意が必要です。
自然の環境に合わせて湿度を変えてあげるとベストなので、昼間は乾燥気味に、消灯前に霧吹きをして湿度をあげてあげましょう。
多頭飼いに向いている
イエアメガエルは良い意味で鈍感でストレスを感じにくく、共食いをしないので、問題なく複数飼育することができます。
飼育数の目安は横幅40cmのケージで3匹、60cmのケージで5匹です。
しかし、複数飼育をしていると水や床材が汚れやすくなります。こまめに交換をしてあげないと環境が悪化して病気にかかりやすくなるため、注意が必要です。
イエアメガエルについてまとめ
今回はイエアメガエルの生態や特徴について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
最初、ペットショップや水族館でイエアメガエルをみた時は、なんでこんなやつを展示しているの??と思った記憶がありますが、見れば見るほど奇妙な体つきで目を離せない存在だなと感じました。また実際に飼育してみると他のカエルでは出来ないふれあいや愛嬌を近くで感じることができて、とても楽しかったです。
とてもかわいいやつですので、興味を持った方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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