ウーパールーパーは成体になると、かわいい姿はどこにいったの?と思うほど気持ち悪い見た目に変身してしまいます。ただ、通常の飼育環境で成体になることはほとんどありません。
今回はウーパールーパーが成体になる条件や成体の飼育方法など詳しく紹介していきます。
ウーパールーパーの成体の姿
ウーパールーパーはエラがついた幼体のまま繁殖ができる両生類です。この生態系をネオテニー(幼形成熟)といいます。
ネオテニーには一切変態をしない「完全ネオテニー」、自然下では変態しないが人工的に変態させられる「通性的ネオテニー」、自然下でもまれに変態する「偶発的ネオニテー」に分類されます。ウーパールーパーは通性的ネオテニーで、自然と成長して大人になることはありません。
成体へ成長するとエラや水かきはなくなり、体はツルツルとしてイモリのような見た目になります。好みにもよると思いますが、幼体の頃のかわいさはどこにいったのやら・・と思うほどの大人の陸の姿には気持ち悪さがあります。
ネオテニーになると陸に上がり、肺呼吸の陸生になります。カエルで例えると、幼体の頃はオタマジャクシ、成体はカエルと考えるとわかりやすいですね。
体の大きさ
ウーパールーパーの成体の大きさは幼体と同じく25cmです。
ウーパールーパーが成体になる条件
ウーパールーパーを成体にする方法を紹介していきます。偶発的になることが多く、確実に成体にする方法はありません。もともと成体になる生き物ではないので、変態することで寿命は短くなると思っておきましょう。
成体を狙うときはホワイトやマーブルなど基本種にしておきます。ウパルパやショートボディなどはそのまま死ぬ危険性が高いですよ。
水にヨウ素をいれる
両生類は脳下垂体がホルモンを分泌し、甲状腺に蓄積されることでサイロキシンという物質を作り出され、その量が一定以上になると変態(大人になる)が行われます。
そのため、サイロキシンという物質の生成を促するために、理科の実験でよく使われるヨウ素を水中に入れて、吸収させる方法が効果的です。ヨウ素はアマゾンやホームセンターで販売されていますよ。
水槽の水を徐々に減らす
確率はとても低くなりますが、水槽の水を徐々に減らして陸地を増やしていくことで、成体になることがあります。水が少なくなる過程でホルモンの分泌が進んでいきます。
ウーパールーパーの成体の飼育方法
ウーパールーパーは体は成体で生きていくことに適していないため、飼育はとても難しいです。飼育環境自体はカエルなどの両生類と同じです。
成体は販売しているの?
ウーパールーパーの成体は販売されていないので、幼体を購入してから、自分で変態させる必要があります。
幼体は気温が暖かくなる4月ころからホームセンターなどで500円~1,500円で販売されていますよ。ウーパールーパーの値段で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
飼育に必要なもの
ウーパールーパーの成体を飼育するための環境は、幼体のころと比べると陸地が必要になるので、たくさんの床材と低い水位、陸地を暖めるパネルヒーター、隠れ家が必要になります。
反対にろ過フィルターは必要ありません。初期費用では1万円もあれば十分ですよ。
必要なもの
- 45cm水槽
- シェルター
- パネルヒーター
- 床材
- 水槽の蓋
水槽のレイアウトはどうする?
※レイアウトはカエルを飼育する環境と同じです。
ウーパールーパーの成体は陸地と水中の二つが必要です。陸地にいることがほとんどですので、床面積の2/3ほど占めるようにしておきます。
陸地にはミズゴケやソイルなど保湿性の高い床材を入れ、水の水位は泳ぎが苦手なので、顔を簡単に出せるくらい浅くしておきます。
適している温度
ウーパールーパーの成体に適している温度は幼体と同じく18度~26度です。
成体は陸地にいるため、爬虫類用の飼育で使われるパネル式ヒーターなどをケージの側面に貼り付けて、空気中を暖める必要があります。
爬虫類におすすめのヒーターで詳しく紹介しているので、ご参考下さい。
成体の餌は昆虫がメイン
ウーパールーパーの成体の餌はコオロギやミミズ、ミルワームなど小型の昆虫を食べています。変態すると食生活がわかり、肉食性が強くなるため、ウーパールーパーの幼体の餌を食べてくれるとは限りません。
飼育下での餌は爬虫類ショップやネット通販で販売されているSサイズのコオロギを与えましょう。固い足は嫌がるので、与える前には取り除くようにしておきます。
慣れてくると人工飼料も食べてくれるので、ふやかしてから与えてみてくださいね。
餌用のコオロギについてはコオロギの飼育方法、餌用のミルワームについてはミルワームの飼育方法で紹介しているので、ご参考ください。
商品情報と価格をチェック
ウーパールーパーの成体についてまとめ
今回はウーパールーパーの成体の特徴や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
成体の見た目はなかなかに気持ち悪く、そのショックは今でも忘れることが出来ません。ただ、成体に自然となることはないので、心配する必要はありません。
大人になることに適している体ではないので、飼育はとても難しく、キモカワイさが好きな人であれば、狙ってみるのもいいかもしれませんね。
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