コイは体が丈夫で生命力にあふれている淡水魚です。寿命も非常に長く、一度購入すればかなりの長い間、飼育を楽しむことが出来ます。
今回はそんなコイの寿命や年齢の数え方、長く飼育するための方法について紹介していきます。
コイの生態
コイはアジア大陸や日本に生息している淡水魚です。コイには大きく分けて2種類います。黒色の「ノゴイ」と、品種改良によって作られた、赤色や白色が綺麗な「イロゴイ(錦鯉)」に分けられます。
ノゴイは神社の池や町中の河川に生息しており、イロゴイは有名なお寺の池やお店で観賞用の高級魚として飼育されています。比較的水の流れが穏やかな環境を好んでいます。
雑食性で昆虫、甲殻類、水草などなんでもよく食べます。あまりにも食欲が強いため、コイが放たれた池ではやがて水草が減り、他の魚の卵まで食い荒らすため、害魚として嫌われることもあります。
コイの平均寿命
コイの寿命は平均して20年ですが、最長だと70年は生きることができます。c水槽ならきちんと飼育できれば30年、池などの広々とした環境だと50年近くは生きてくれます。
もともとコイの仲間は水質悪化や水温の変化、酸素欠乏、餌不足に強く、10cmほどの小型種でも寿命は10年以上ある生き物です。その中でもコイは体長が60cm近くなる大型魚で、他の魚が死んでしまうような劣悪な環境でも生き延びることが出来ます。
さらに、生後2年で繁殖が可能となり、1回の産卵で20万~50万個の卵を産むため、非常に強い生命力を持っている魚なのです。
コイの年齢の数え方
コイのウロコは木の年輪のように跡がつくため、その数を数えることで推定年齢をわりだすことができます。
コイは餌の量によって成長スピードが大きく変わるため、体の大きさで年齢を推測することは出来ません。
コイを長生きさせるための飼育方法
コイを長生きさせるためには次の3つが重要になります。
チェックポイント
- 大きな飼育容器
- 冬の寒さを経験させる
- 餌の量は控えめに
大きな飼育容器
コイは遊泳力がある魚で、大きな池を餌を求めて泳ぎ回ります。そのため水槽のような限られた空間では運動不足で肥満となり、短命になりがちです。
それを回避するためにも最低でも横幅で180cmの水槽を用意して、水流をつけることで、しっかりと運動させることが大切になります。
冬の寒さを経験させる
コイは日本の季節に適応している淡水魚であり、冬は寒さをしのぐためにエネルギーを蓄えておく力を持っています。
そんな中、年中保温した環境で飼育をしていると、新陳代謝が活性化され続けて、短命になることが多いです。
長期にわたって飼育したいときは水中用のヒーターをつけずに、水槽を気温差が小さい屋外において置くことをおすすめします。
池で屋外飼育することはコイ飼育のメリットが大きいのです。
餌の量はひかえめに
コイは餌を与えただけ分だけ食べるため、欲しがるだけ与えていると、すぐに肥満になって死んでしまいます。
野生化では空腹状態で餌を求めて泳ぎ回ることで、しっかりと運動し、摂取したエネルギーも筋肉へと変換されていきます。
また、餌を与えれば与えるほど体が大きくなるため、成長のコントロールもしやすいです。
この性質を利用して、錦鯉を高く売ろうと大量の餌を与えて短期間で体を大きくする方法がとられることがあります。そういった錦鯉は短命になりやすいので、購入する業者はしっかりと見極めていきましょう。
コイの寿命についてまとめ
今回はコイの寿命について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
コイの寿命は平均して20年と言われていますが、環境によって大きく変わってくるため、一概に20年と言うことはできません。
高価な錦鯉でも、長く楽しめるのはメリットと言えます。
しかし、飼育をするときは、寿命は小型の動物よりも長いので、相当な覚悟を持って飼育を始めてくださいね。